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瀬戸将棋文化振興協会情報
瀬戸将棋さんぽ⑦ ―川村屋賀栄― 令和3年10月9日
さらに瀬戸川沿いを東に歩いていきます。
川の向こう側に見えてくる大きな建物は瀬戸蔵です。
一階にはやきもののショップや観光協会があり、2・3階には「瀬戸蔵ミュージアム」があります。
「瀬戸蔵ミュージアム」では瀬戸の歴史や文化を知ることができます。
ミュージアム内に復元された尾張瀬戸駅の古い駅舎や瀬戸電の展示もさることながら、3階の古い瀬戸物を時系列で並べて作られた年表は圧巻です!
千年を超す瀬戸焼の長い歴史と高い技術力がよく分かりますよ。
瀬戸にお越しの際は是非!
さて!今回紹介させていただくお店に近づいてきました。
歴史ある佇まいが渋い江戸時代末期創業の「川村屋 賀栄」です!
大正時代築!100年を超す歴史あるお店の佇まいから、老舗のおいしい和菓子屋さんといった雰囲気が漂っています。
看板など、至る所に書かれている名物「瀬戸川饅頭」とは?後程紹介しますね。
おいしそうな予感に期待が高まります。
そして、中に入ってみて驚きました…!
藤井達吉氏の掛け軸です!
藤井達吉氏と言ったら、日本工芸の発達に多大な功績を残した方。
瀬戸にも大変縁が深く、瀬戸の陶芸にも大きな影響を残されています。
奇しくも藤井竜王と同じ苗字ですね…!全く関係無いですが。
お店の方に伺ったら、藤井達吉氏はお客さんとして度々お店に訪れていたそう。
当時の店主がいくつか掛け軸を譲り受けたそうです。
さすが歴史の重みを感じますね。
先ほどから名前が出ている「瀬戸川饅頭」を描いたお軸もあるとのこと!面白い!
運がよかったらそのお軸を見られるかもしれません。
川村屋賀栄さんに訪れたら、ここもチェックですね。
ちなみに、藤井達吉氏の作品は瀬戸市美術館にも多数収蔵されています。
収蔵品展を開催しているときは展示されることがありますので、よろしければ、そちらも併せてご覧ください。
振り返りましたら、ガラスのショーケースに和菓子がたくさん並んでいます。
そして…
ありましたよ「飛車角最中」!迷わずお買い上げです。
先ほどから名前が出ている瀬戸川饅頭はこちら!
馬の目皿に映える「瀬戸川饅頭」は、川村屋賀栄創業以来、150年変わらぬ製法で作り続けられています。
第二次世界大戦中は瀬戸川饅頭の命である「麹菌」を壺に入れて肌身離さず守ったそうです。
先人の努力のおかげで、江戸時代から変わらぬ味が味わえるのですね。
口に入れるとお酒の香りがふわっと香る素朴なお饅頭。
筆者にとっては子供の頃からお馴染みの味です。トースターで焼いてもおいしいですよ。
古い建物は庇が深いせいか日の光の入り方が優しくて、とても落ち着きます。
それでは、お持ち帰りした「飛車角最中」をいただいてみましょう。
箱もおしゃれですね。
織部のお皿に盛ってみました。織部焼の緑釉に映えますね~
割ってみると、中は白あんでした。白星の白!さすが縁起がいい素晴らしいチョイスです。
食べてみるとサクサクの香ばしい最中の皮に、ねっとりとした白あんの上品な甘さが素敵に調和しています。温かい緑茶といただくと、おいしさが体中に染み渡る心地です。
食べ方のメモも入っていました。
凍らせてアイス最中!これもまたおいしそうですね。
歴史と伝統を大切にしながら、その時代に合わせたチャレンジもしていく川村屋賀栄さんは、攻めと守りを兼ね備えた、まさに「飛車角」のようなお店でした。
川村屋賀栄
営業時間 8:00~18:00
定休日:火曜日
〒489-0044 愛知県瀬戸市栄町25
TEL:0561-85-2221
HP:https://www.kawamurayagaei.com/
次回、さらに瀬戸川沿いを歩きます。